現代によみがえった幻の陶器 珠洲焼と金箔がコラボレーションした酒器が新登場

現代によみがえった幻の陶器 珠洲焼と金箔がコラボレーションした酒器が新登場

この度、株式会社箔一(本社:石川県金沢市、代表取締役社長:浅野 達也)は2024年7月20日(土)より「珠洲焼」と、金箔がコラボレーションした新シリーズを発売いたします。

深みのある独特の灰黒色の美しさに、土の質感を残す優しい肌合い。能登半島の先端で作られた珠洲焼に一筋の金箔をあしらったシリーズです。とっておきの時間を、シックに演出します。自然な形が美しい片口、丸い形状でゆらゆら揺れるぐい呑み、酒の肴にぴったりのプレートのラインナップはギフトにもおすすめです。

能登半島の最先端で生まれた、伝説の陶器

能登半島の先端にある珠洲市は、いまも日本の原風景が残る美しい土地です。ここで焼物が作られ始めたのは800年以上も前です。当時珠洲は海上貿易の拠点となっており、船で運ばれる穀物等の保存や運搬のために陶器が必要とされていました。良質な土に恵まれていたこともあり、この年代としては極めて高品質な陶器が作られました。取引先は、北海道から福井県まで及び、国内でも有数の産地の一へと育っていました。

幻となった、珠洲焼

しかしながら、この珠洲焼は15世紀ごろになって突如途絶し、およそ500年もの間、作られることはありませんでした。現物は残っているものの、製法などの資料は乏しく、幻の陶器といわれてきました。1980年頃、珠洲焼を復活させようという機運が高まり、研究が始まりました。わずかな手掛かりをもとに、試行錯誤を経て復活を遂げたのが、現在の珠洲焼です。

存在感のある、独特の黒色

珠洲焼の特徴は、その深みのある灰黒色にあります。この色彩は珠洲の土壌と焼成の仕方によって生れます。鉄分が多く含まれる珠洲の土を地中の窯に入れ、1200度の高温で焼成します。このことで、焼け焦げたような深みのある灰黒色が生まれます。さらに燃え尽きた薪の灰が窯の中を舞い、自然の釉薬として器の景色をつくりだします。この土と炎が生む色彩と景色こそが、珠洲焼ならではの魅力となっています。

一つずつ手仕事であしらう模様

このシリーズでは、素朴な珠洲焼の魅力を生かし、金箔と組み合わせるための工夫をしました。金継ぎをイメージした金の模様は、職人が手仕事で描いています。シンプルながら、盛り上げの技法が金の輝きをいっそう引き立てています。珠洲焼の素朴な質感と金箔の優雅さは、好対照ともいえる趣です。この両者が出会うことで、より日常で使いやすい魅力ある作品となりました。すべての光を吸い込むような灰黒色の珠洲焼に、華やかに光を反射して輝く金箔がアクセントとなり、新しい魅力を生んでいます。

産地がいつまでも元気でいるために

2024年1月1日、能登半島を大きな災害が襲いました。珠洲市周辺はもっとも大きな被害を受けたエリアであり、半島の先端という立地条件もあって、いまも復興に向けて多くの困難を抱えています。産地としても大きなダメージを受けましたが、こうした災害にも負けず、いまも珠洲焼を作り続ける方々の努力によって、新商品として発売することが叶いました。箔一では、地域の文化を広く紹介し、現地の作り手と共にものづくりに取り組むことが、一日も早い復興につながるものと信じています。

歴史ある珠洲焼のロマンに、優雅な金箔のあしらいを楽しむ。
粋な遊び心を感じる一品として、日々の暮らしにお使いください。

■取り扱い注意点
・一つひとつ手作りのため、微妙に形が違います。ご了承ください。
・珠洲焼は熱伝導性が高いため、冷酒を美味しくいただける器です。熱燗を入れる時は温度にご注意ください。

■商品概要

  • 商品名/珠洲焼 ゆらゆらぐい呑み KINTSUGI
  • サイズ/W70 × D70 × H60mm
  • 価格/11,000円(税込)

 

  • 商品名/珠洲焼 片口 KINTSUGI
  • サイズ/W132 × D95 × H78mm
  • 価格/13,200円(税込)

 

  • 商品名/珠洲焼 ラウンドプレート KINTSUGI
  • サイズ/W190 × D190 × H13mm
  • 価格/13,200円(税込)

販売/箔一各直営店舗、箔一通販サイトHAKUICHI STYLEにて