能登半島地震で被災した伝統工芸の工房から聞く、未来へつなげるものづくり

この度、株式会社箔一(本社:石川県金沢市、代表取締役社長:浅野 達也)は、夏休み期間中に「能登と共に。未来へつなげる伝統のものづくり」と題して、能登半島地震で被災された工房のトークショーを全4回にわたり金澤しつらえにて開催します。

私たちは、10年以上に渡り伝統工芸の作家支援の一環として金沢で多くの観光客が訪れるひがし茶屋街にセレクトショップを構え、北陸の伝統工芸作家の作品発表の場を提供して参りました。
 長く共にものづくりをさせていただいた能登の多くの工房では、2024年1月1日に起きた能登半島地震で工房が全壊、または半壊となり大きな被害に遭われました。今回、箔一ができる復興支援の一つとして被災された工房よりお客様に直接お話ししていただき、未来への想いを一緒にお届けする機会を提供させていただくことにしました。また、被災を免れた作品もご用意していただきますので、直接製作の思いを聞いてご購入いただくことができます。

【ご参加いただく工房のご紹介】

七尾和ろうそく 高澤ろうそく

明治25年の創業以来130年以上の間、伝統の七尾和ろうそくを作り続けている老舗ろうそく店。石川県の希少伝統工芸品にも指定されている七尾和ろうそく。ゆらぐ明るい炎は「灯りのひととき」を届けられています。

七尾市に本店と工房を構え、震災では本店、工房が半壊。長く断水も続いていました。工房は1月末ごろから再始動へむけ動き出し、和ろうそく製造の試験稼働を行い、2月頭頃から従来に近い形での製造再開を進められています。本店は建物の倒壊により再建に時間を要しておりますが、現在は一本杉通りの別の場所で仮店舗を構え販売を再開。店内ではこれまでのように自社制作のろうそくだけでなく、お線香やお香なども販売しております。

輪島塗 藤八屋

石川県輪島市で明治中期より代々受け継がれる輪島塗の塗師屋。現在に至るまで行商により業務用漆器を手がける。古き良き伝統を感じながらも現代住空間に調和し暮らしの中で気軽に使える器を作られています。能登半島地震では、輪島の朝市通りに構える本店が全焼。幸いにも平成元年に輪島の別の場所に移転していた倉庫は倒壊や雨漏りに見舞われるも被害を免れた作品もあり、2月には被害を免れた作品たちと共に催事に出展。被災によりやむを得ず輪島を離れた職人さんにも仕事を届け、本店再建に向けてすすんでいます。

能登上布 山崎麻織物工房

創業1891年、最高級の本麻夏着物能登上布の唯一の織元。創業から130年に渡り、上布文化、美意識を繋ぐため、伝統と共に今の日常に溶け込む能登上布の着物ファッションや小物を製造しています。 震災では、ギャラリーや工房は一部被害を受け、断水が続く中早々に復旧活動を開始。作家の大半が被災しているも、能登半島地震復興応援の全国の声に応えて活動を一部制限しながら再開されています。
震災後、建物を早く復旧し、能登の美しい風景を上布で表現することで能登上布を必ず未来へ残す取り組みを行っています。

輪島塗 田谷漆器店

江戸時代より、寺社仏閣、料亭や旅館で使われる漆器の制作・販売・修理を手がけられています。今年4月にアメリカ バイデン大統領に同社のコーヒーカップが贈られたことでも話題となりました。箔一の共に能登キリコや唐津くんちの修復に携わった縁も深い漆器店です。能登半島地震で、新設予定だったギャラリーは全焼され、工房は半壊。同工房が運営する金沢市内の「CRAFEAT」で作品の販売と漆器を使ったレストランは営業を再開されました。震災のことや輪島塗のPRのため、NYや東京等各地で講演会も活動的に行い、輪島の職人の支援も行っています。

イベント概要

  • イベント名:能登と共に。未来へつなげる伝統のものづくり
  • 場所:金澤しつらえ(金沢市東山1丁目13-24)
  • 開催日:2024年7月21日(日) 七尾和ろうそく 高澤ろうそく(代表取締役社長 高澤 久)
  • 2024年7月28日(日) 輪島塗 藤八屋(女将 塩士 純永)
  • 2024年8月3日(土)  能登上布 山崎麻織物工房(常務取締役 久世 英津子)
  • 2024年8月4日(日)  輪島塗 田谷漆器店(代表取締役 田谷 昴大)(いずれも敬称略)
  • 開始時間:午前10時開始〜午前11時終了予定(受付は午前9時30分より)
  • 参加費:各1,980円(税込)(輪島の柚餅子の老舗和菓子店「中浦屋」の輪島プリンとドリンク付き)
  • 予約方法:金澤しつらえ TEL:076-251-8899(9時〜18時)または、予約フォームより
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