気鋭のアーティスト、小松美羽さんとの取り組み。
大和力を、世界へ。小松美羽さんは、日本の神獣など、目には見えない「祈り」を描くアーティストです。彼女の作品は、大英博物館に展示されるなど、世界中で高く評価されています。多くのコレクターが彼女に注目をしており、新作は完成する前に買い手がつくとも言われています。箔一では、この小松美羽さんの創作活動を支える、金沢箔のキャンバスを制作しています。
大和力を、世界へ。小松美羽さんは、日本の神獣など、目には見えない「祈り」を描くアーティストです。彼女の作品は、大英博物館に展示されるなど、世界中で高く評価されています。多くのコレクターが彼女に注目をしており、新作は完成する前に買い手がつくとも言われています。箔一では、この小松美羽さんの創作活動を支える、金沢箔のキャンバスを制作しています。
3枚一連のキャンバスには、箔一の様々な技術が込められています。伝統的な金屏風を思わせる箔による格子模様。下地には朱色を塗り、かすかに透けて見せる演出を施しています。また、盛り上げるように箔をあしらうことで、平面の上にも陰影が生み出されています。このように技法によって、金沢箔ならではの美しい輝きがいっそう際立たっています。これ自体が、工芸品ともいえるキャンバスです。
小松美羽さんは、金箔の上に自由かつ大胆にアートを描き出します。これは、日本画の伝統にも通じています。西洋画では背景をしっかり描きこみ、余白を残すことはありませんが、日本画の場合には、素地をそのまま生かすことがよくあります。そこに使われた和紙や絹などの自然な色彩も、絵画の一部となります。特に安土桃山時代以降には金碧障屏画が流行し、俵屋宗達の「風神雷神」など、金箔を大胆に絵の一部として用いた名作が生まれました。小松美羽さんのキャンパスは、より現代的な手法で制作していますが、こうした伝統にものっとったものなのです。