幅広い用途で使われていた、金属箔
昭和30年代ごろには、箔の業界は大変に活況でした。工業的な用途も含めて、幅広い業界で様々な箔が使われていました。
当時は、仏壇などがよく売れていた時代です。修繕や仏具の需要も多くありました。また、カメラのフラッシュをたく際には、アルミ箔を燃やすことで瞬間的な光を得ていました。さらに、各家庭に必ず日の丸がありましたが、旗竿の先頭にある飾り(竿頭)には洋箔や金箔が用いられていました。
その上、タイやミャンマー、カンボジアなど、アジアの仏教国でも日本の箔は評判がよく、かなりの枚数が輸出されていました。そうしたこともあり、とても忙しい時代でした。