金沢箔の物語を伝える、美の専門店。

2つの専門店から発信する、金沢箔の物語。

ひがし茶屋街で2つの専門店を運営しています。金箔化粧品専門店の『KINKA』とあぶらとり紙専門店の『うつくしや』です。ともに女性の美を取り扱うショップです。一般に、美容の世界はトレンドの移り変わりが激しいものですが、そうした中でも私たちは、長く愛されるブランドになることを目指して、店舗からその想いを発信しています。

目次

金沢箔の物語が宿る、ひがし茶屋街。
歴史的な美しい景観を守るために。
明治時代から、改装を繰り返していた「うつくしや」。
茶屋街の風情の中で、金箔化粧品の優雅さを伝えたい。
ひがし茶屋街の風情を守っていくために。


金沢箔の物語が宿る、ひがし茶屋街。

ひがし茶屋街は、金沢箔の歴史を感じる場所でもあります。あぶらとり紙は、かつては花街の女性たちに愛用されていました。また、この街のすぐ近く、浅野川を挟んだ対岸にある「材木町」は、かつて、加賀藩の命を受けて箔打ちを復興させた「安田屋助三郎」の工房があったとされています。さらに、ひがし茶屋街から見上げる卯辰山には、金沢箔の礎を築いた先人たちをたたえた「箔業祖記功碑」が建てられていますし、この界隈にある宇多須神社では、箔の日と定められた8月9日に箔打ち奉納が行われています。こうした、金沢箔の歴史を感じるエリアで、その文化を実感していただける店舗を運用しています。


歴史的な美しい景観を守るために。

街並みの保全という意味でも、この2軒には大きな意味があります。いまでこそ、大変に美しいひがし茶屋街ですが、かつてこの景観が危機に瀕したこともありました。時代の流れで、金沢の繁華街が中心部に移っていき、「一見さんお断り」のやや閉鎖的な茶屋文化は、少しずつ規模を縮小していました。維持費のかかる町屋をあきらめ、現代的な住宅に建て替えてしまうケースも頻出していました。私たちは、空き家になった物件を引き受け、街並みを守るために景観の保全や復元を手掛けてきました。
 


明治時代から、改装を繰り返していた「うつくしや」。

「うつくしや」の物件は、明治、大正、昭和という3つの時代に渡って増改築を重ねてきた物件でした。それぞれの時代の建築様式が見られる点で大変に興味深いのですが、建物全体に統一したデザイン性がありません。この物件については、全面的なリニューアルを行いました。町屋の改修の際には、文化的な面から見た「保全」と、建築基準法などが求める「性能」が互いに矛盾するケースもあります。私たちは、行政の担当の方や、設計士の方などと何度も打ち合わせを重ね、歴史的な検証に基づいた美しいデザインを採用しながら、耐震性能などの面でも十分に耐えうる新しい建造物としました。ここは、花街の女性たちに愛された、あぶらとり紙の専門店として、多くのお客様に支持をされています。


 


茶屋街の風情の中で、金箔化粧品の優雅さを伝えたい。

『KINKA』もひがし茶屋街にある一軒です。このエリアは、美しい街並みはもちろんのこと、謡や踊りといった、本物の芸妓の芸が今も残っています。また、美しい茶屋建築や県内の工芸作品に触れる機会も多く、加賀藩から連綿と続く伝統文化が、いまもこの場所に息づいくことを感じさせます。この場所で、新しい文化である金箔化粧品に触れていただける専門店を設けています。幅広いラインナップを揃え、化粧品としての魅力や、しっかりと裏付けられた効能。また、一片の金箔にも宿る450年近い伝統の技などを伝えています。



 


ひがし茶屋街の風情を守っていくために。

私たちは、ひがし茶屋街でいくつかのお店を運営しています。これらはみな、老朽化がすすんだ建物を引き受けて補強したり、また茶屋街にふさわしくない外観を美しく修繕したり、時には過去の資料を研究し、在りし日の姿を復元してきたものです。こうした、ひがし茶屋街の風情を守っていくための取り組みは、箔一の取り組みページにまとめましたので、ぜひご覧ください。